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神野美伽 エッセイ集

ファンクラブ会報誌などで綴ったエッセイを、少しずつですが、神野美伽ブログでご紹介しています。http://ameblo.jp/mika-shinno/
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もう結構です。

「もう、結構です。」

 正直いって、私には必要ないのです。
 一方的に溢れ出る情報。攻め込んで来るコマーシャルメッセージ。

 街中を歩いていると、ビルの一面もあろうかと思う巨大テレビジョンから四六時中、大音量で映像が流されています。
 たいていは、若いアイドルやミュージシャンのプロモーションビデオだったり、どこかの会社の宣伝だったり、他に……と思い巡らせても、その大音量で流されている映像の姿が何であったのか、意外と覚えていないものだったりします。
 そんなくせに、巨大テレビジョンの真近を仕方なく歩くときの、凄まじい音と発光ダイオードのエネルギーに、肉体が犯されているような不愉快さを、私の脳ミソは「勘弁してほしいよなぁ」と、いつも思うのであります。

 700系新幹線の車内表示が、座席番号から化粧室のボタンスイッチに至るまで大きく分かり易くなりました。
 高齢化が進む時代のサービス向上といったところなのでしょうが、頭上に取り付けてある電光掲示板まで何まわりか大きくなり、そこに流れる殆どがどこだかの会社の宣伝、そして、今どうしても知らなければいけないはずもないスポーツ速報や雑報です。
 先達て呆れたのは、その電光掲示板に「↑」と矢印が流れ、「上を見て下さい。」と文字が続きました。
 バカ正直に真新しい新幹線の天井に目をやった私も私ですが…。
 「その○○は、我が社が開発したものです。」という文字を読んだとき、いえ、読まされたとき小っ恥ずかしいというか「やれやれ。」と、酷い気分になりました。
 宣伝という種類のビジネスは昔から存在したものですが、過剰は恥ずかしいものと知るべきでしょう。
 サービスの過剰も、そろそろ考えるべきところへ来ているはずです。
 耳の不自由な方の為に、大きく分かり易い文字で「次は○○駅です。」と、静かに流れる電光掲示板であればそれで充分な気がします。
 それが、本来のサービスといったものでしょう。
 加えて、東京では多くのTAXIの後部座席に小型TVが付くようになりました。
 こちらは新幹線とは違いTVですから、ご丁寧に音声まで流れて来ます。一見、サービスの体ではありますが、流れて来るのはコマーシャルメッセージばかりの宣伝TVです。
 あの狭い空間、目の前50cm足らずでTVを見せられるなどという行為は、サービスどころかむしろ私にとったら苦痛のたぐいに属します。

 私は、思うのです。
 ニッポンの「街」、本気でそろそろ落ち着きのある「街」にならないものかと。
 先人たちが残してくれた歴史と文化を蔑(ないがし)ろにした末路がこのような「街」、このような「ニッポン」ではお粗末過ぎやしないかと。

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